東京下町噺: 快男児一代

(著) 佐々木雅發

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作品詳細

「顯發が生まれたのは明治三十六年癸卯六月二十六日、東京本所中ノ郷、吾妻橋袂の佐竹候邸内であった。」(本文より)東京下町で明治、大正、昭和の三時代を駆け抜け、関東大震災、・東京大空襲にもめげず生きた、ある孤児の数奇な生涯——それは私の父の物語——著者が自身の父親の口述を筆記して作り上げた伝記的口述作品。物語の他「あとがき」には時代背景の補足や父親との思い出の日々などが綴られている。父親への尊敬と愛情を稀有な形式で表現した一冊。

【著者プロフィール】
佐々木 雅發(ささき・まさのぶ)
昭和十五年東京生まれ。早稲田大学文学部卒。同大学大学院博士課程修了。昭和四十六年同大学文学部専任講師。昭和五十四年同大学教授。平成十年同大学退職。現在早稲田大学名誉教授。博士(文学)。
著書 『鷗外と漱石―終りない言葉―』(三弥井書店)、『パリ紀行―藤村の「新生」の地を訪ねて―』(審美社)、『熟年夫婦パリに住む―マルシェの見える部屋から―』(TOTO出版)、『島崎藤村―「春」前後―』(審美社)、『画文集パリ土産』(里山房)、『芥川龍之介文学空間』(翰林書房)、『獨歩と漱石―汎神論の地平―』(翰林書房)、『静子との日々』(審美社)、『漱石の「こゝろ」を読む』(翰林書房)、『鷗外白描』(翰林書房)。

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