唐詩の解釈と鑑賞 & 平仄式と対句法

(著) 松尾善弘

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作品詳細

[商品について]
―「詩」という芸術を正しく味わう―
優れた詩人が多く含まれる唐詩は、漢詩の中でも特に人気が高く、日本でも古くから親しまれてきた。しかし一方で、訓読という形で漢詩を理解し、中国語を介して理解するということを疎かにしたことから生じる、誤読や誤訳が後を絶たない。
特に、詩にとって重要な要素である「音」への意識を持たずに読み下すことは、作品の価値を半減させる所業と言わざるを得ない。
そうした観点から、本書は「平仄」や「対句」など漢詩を正しく鑑賞するために必要な知識を得るために書かれた作品である。
唐詩の奥深い世界を、本書を通じて多くの方に味わっていただきたい。

「目次]
一  唐詩に現れた「帯」の解釈について - 訓読批判(其の一)
二  「見」字 考
三  「百里見秋毫」の解釈について
四  唐詩読解上の誤差 - 訓読批判(其の二)
五  「見」字 再考
六  唐詩の形式について
七  「踏み落し」考
八  『返照』「翻石壁」解
九  近体詩の平仄式と対句法について
十  近体詩の平仄式について
十一  学恩に報いんと思う時には
十二 『不敢椅先賢』解
十三 「対句」の条件とその検証
あとがき

[出版社からのコメント]
漢字が表意文字であり形に意味があるという考え方は、今でも根強く残っているように思います。必ずしも誤りではないとしても、文字の芸術ともいえる詩や文学作品を鑑賞するとき、そうした理解は却って作品の魅力を損なってしまう恐れがあるということを、ぜひ多くの方に知っていただき、漢詩の魅力について興味を持っていただければ嬉しく思います。

[著者プロフィール]
松尾 善弘(まつお・よしひろ)
1940年 台湾・台北市にて出生。
1946年 鹿児島県出水に引き揚げ、小 ・ 中・ 高時代を過ごす。
1959年 東京教育大学分学部漢分学科入学。
1963年 同大学院中国古典学科・修士課程入学。
1967年 同上博士課程入学。
1971年 日中学院講師・法政大学・駒沢大学・早稲田大学の中国語非常勤講師。
1975年 鹿児島大学教育学部助教授。
1981年 同教授。
1997年 山口大学人文学部教授に転任。
2003年 同学部を定年退官。
《著書》
『漢語入門(発音編)』1989.4 白帝社
『漢語入門(文法編)』1993.3 白帝社
『唐詩の解釈と鑑賞&平仄式と対句法』1993.4 近代文芸社
『批孔論の系譜』1994.2 白帝社
『尊孔論と批孔論』2002.12 白帝社
『漢字・漢語・漢文論』2002.12 白帝社
『唐詩読解法』2002.12 白帝社
『唐詩鑑賞法』2009.12 南日本新聞開発センター
『日中漢字・漢語・漢詩・漢文論』2012.2 斯文堂
『大久保利通(甲東)漢詩集』監修 2012.12 斯文堂
『川路利良漢詩集』監修 2016.11 斯文堂
《電子著書(22世紀アート)》
『日中 漢字・漢語・漢詩・漢文 論』2015.12
『尊孔論と批孔論』2016.3
『唐詩読解法』2016.9
『漢語入門: 中国語初級テキスト 発音編・文法編(テキスト用音源ダウンロードコード付き)』2017.10
『西郷隆盛漢詩全集: 増補改訂版』2018.3
『増補版 大久保利通(甲東)漢詩集』2018.8
『大警視 川路利良漢詩集』 2018.11
『唐詩鑑賞法: 平仄法の検証による正しい読解・鑑賞法』2019.8
『批孔論の系譜:中国人の思考基底を探る』2019.12

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