湘南名物:近海和歌集

(著) 菅原大輔

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作品詳細

[商品について]
―空蝉(うつせみ)の 骸(むくろ)に響(ひび)く 蝉時雨(せみしぐれ) 征(ゆ)く夏(なつ)を知(し)り 逝(ゆ)く夏(なつ)に哭(な)く―
古来、和歌はひらがなで書かれ、声に出して読まれるものであった。そこには、現代の短歌が失ってしまった言葉の二重性とリズムによる奥深い世界が広がっていた。本書は、神奈川の地で活動し、デザイナー、美術作家、楽器の製作・研究家など多彩な顔を持つ著者が、そうした和歌本来の魅力に目を向け、穏やかな風土、日々の暮らしの中にある湘南の季節を、思いの向くままに百数首の歌に込めた独創と詩情が共鳴する和歌集。
全編ふりがな付き。

[目次]
まえがき
春(はる)は多古江(たごえ)
夏(なつ)は稲村(いなむら)
秋(あき)は真名瀬(しんなせ)
冬(ふゆ)は茅ヶ崎(ちがさき)
あとがき
著者略歴

[出版社からのコメント]
現代短歌は古今和歌集以来の伝統であった言葉の二重性を捨て去り、写実の方向に進みました。それは短歌にひとつの発展をもたらしましたが、ここで今一度、和歌ほんらいの姿に目を向けることも必要ではないかと思います。湘南の風景ともに、多くの方に本書の中にある和歌の魅力を味わっていただければ嬉しく思います。

【著者略歴】
菅原大輔(すがはら・だいすけ)

1957年生。現在に至るまで神奈川県に在住。横浜市立大学文理学部化学課程卒。在学中からデザイナー、美術作家、及び楽器の製作・研究家として活動。85年「電子管楽器への提案」で第一回毎日国際インダストリアルデザインコンペティション〝特選一席〟を筆頭に、コンクールでの入選・入賞多数。銅版画の古典技法であるエングレーヴィングを習得した数少ない版画家でもある。

某電気機器メーカーで管楽器シンセサイザーの開発に参加した後、ガレージ工房「湘南うさぎ楽器」を主催してヨーロッパ古典楽器の制作を行う。その傍ら演奏会の企画や舞台監督も務めるが2007年難病に罹患して廃業。場末の文人として隠遁生活を送る。2012年六本木AXISのご好意で「回顧展」を開き、制作活動に節目を付けた。

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