小徑賦(しょうけいふ)2 【電子書籍版】

(著) 日野正美

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作品詳細

[商品について]
―人生の小径に口ずさむ―
それは小さな薮蔭の、あるいは野原の、林の中の、人が四、五日も訪れなければ失せてしまう踏分けの道。時には後退りしながらも辿りつつゆく道。だがそこには巷の喧噪はなく、名も知れない小さな花が咲き、枯れて、また芽を育むささやかな世界がある――。
地下水脈のように密やかでともすれば見失いそうなそんな小徑、叫ぶことのない日常の呻吟にも似た呟きを記し留め、生真面目に哀しいまでに直向きに生きた60年の暗中模索の日々が、いま短歌とアートがコラボレーションした作品集となって鮮やかによみがえる。

[目次]
生の際涯も(抄)
ふる里は夏
ははそはの母(抄)
わが家の猫どの
苦き珈琲(抄)
白く長く雲たなびく土地(抄)
荘子・兵馬俑(抄)
卑弥呼幻想(丹生忍冬斉画伯展)
磯の荒布は
切株山頂にて
明日午後曇り
惑星直列す
節分の鬼
普陀落の海
あとがき
著者略歴

[出版社からのコメント]
口ずさまれ、音となって日常の世界に溶け合っていった和歌は、短歌となり言葉の文学となって、その声は心の中にしか存在しなくなった。アートの風景の中に言葉の文学が佇むとき、言葉の余韻は視覚となって日常の世界に新たに溶け込んでいくに違いない。本書の小径の中で、そんな新たな文学体験をしていただきたい。

【著者略歴】
日野 正美(ひの・まさみ)

☆昭和9年・大分県玖珠町生まれ。平成6年・大分県庁退職。

歌歴
☆昭和26年高校にて文芸部を創設し、部誌「山脈」を創刊。
☆昭和29年「歌帖」「歌と評論」「花實」各誌を経て、平成21年「小徑」短歌会創立して代表。季刊誌「小徑」発行。

関与の文化関係
☆日本現代詩歌文学館振興会評議員、日本歌人クラブ地区参与、日本短歌協会前理事、現代歌人協会員、昭和9年生まれ歌人の会員、外。
☆現NHK大分文化センター、大分市立コンパルホール外講師、他に、九州高(校)文連、JR九州「短歌列車」外講師を務めた。
☆第13回国民文化祭・企画委員及び選者。朝日新聞大分歌壇選者。日本歌人クラブ九州短歌大会。宇佐神宮新年短歌大会外選者。
☆歌集等 小徑Ⅰ、小徑Ⅱ、小徑Ⅲ、小徑賦、小徑Ⅴ、小徑Ⅵ外。合同歌集「小徑Ⅰ、Ⅱ」「まほろばいづこ」外。(令和2年1月)

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