金沢の旧廓

(著) 中村幸安

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作品詳細

[商品について]
本書は、1944年から1972年にかけて、学生、研究者による「自主講座」として行った金沢西の旧遊郭の調査・研究を、火・水・音・芸妓などのテーマごとにまとめた報告書である。
問屋制商業主義の形成を解明するには、「日本海の道」はきわめて重要な要素である。
本書は「共同体論」を媒介として、日本海の道を究明するために、「共同性」を共有し「共同体」が存続する金沢の「遊郭」に焦点をあて、その「地域」を通して、政治・経済・文化・社会の諸関係を浮き彫りにしようと試みる。

「目次]
はじめに
KANAZAWA SHINCHI.KAZOE MACHI
金沢の旧廓・日本海の道
基本的調査詳細項目
第1章「火」
第2章「水」
第3章「銭湯」
第4章「緑」(庭~廓)
第5章「風」
第6章「光」
第7章「空間的考察(空間と土)」
第8章「空間」
第9章「土」
第10章「行為と芸・妓」
第11章「廓の階層分化」
第12章「廓と共同行事」
第13章「廓の自治組織と共同施設」
あとがき
著者略歴

[出版社からのコメント]
経済にとって物流は不可欠の要素ですが、物流の拠点となる地域が繁栄するのは、今も昔も変わりません。繁栄する街に現れる「悪所」は、その象徴的な存在ともいえます。
本書は「建築社会学」の視座からの調査・研究報告ですが、金沢の一共同体の文化の貴重な定点観測にもなっています。過去から教訓を得るのではなく、今を知るための貴重な資料として、多くの方が本書に触れていただければ嬉しく思います。

[著者プロフィール]
中村 幸安(なかむら・ゆきやす)
1936年 石川県内灘町生まれ。
石川県立金沢二水高校卒。
明治大学大学院工学研究科建築学専攻博士課程修了。
原沢建築設計事務所・労働省産業安全研究所奉職の後、明治大学工学部建築学科勤務(専任講師)・専門は建築社会学。大学在籍中に明治大学消費生活協同組合を設立(学生常任理事)。

1960年 安保闘争時に明治大学学生会中央執行委員会委員長。
大学奉職中にタマ消費生活協同組合を設立(理事長)。
住い110番全国ネットワークを設立。
2004年にNPO法人建築Gメンの会を設立(理事長)し、2004年同会顧問を最後に現役引退。
外国遊学では、ピースボートによる「地球1周の船旅」4回。
外国の調査研究では韓国(大邸)・ソウル南大門市場調査・台湾集々地震調査他。

著書は、立体生活学入門(講談社)、人を殺さない住宅(小学館)、建築G メンの住居学(講談社)、住いの建て方選び方100章(鹿島出版会)他多数。

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