気づきの処方箋:健やかな人間関係の再発見【電子書籍版】

(著) 花岡芳雄

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作品詳細

[商品について]
―人間は存在そのものがOKである―
交流パターンに着目して、円満な人間関係や自律的な生き方を促す心理療法である「交流分析」。その本質は、「すべての人には自分の問題を解決する能力がある」というところにあります。
本書は、交流分析がもたらすものを多くの方に知っていただくために、「よりよい人間関係を作るために、今自分ができることを考えてもらう」というテーマで行った、4人の医師による講演を書籍化した作品です。
現代の私たちが抱える様々な問題をそれぞれの切り口で語った本書は、「交流分析」を知るうえで格好の一書となっています。

[目次]

再刊についての序文
ご挨拶
第一章 おかしなことには怒ろうじゃないか―怒れないの?怒らないの?怒りたいの?爽快な怒り方を考えよう― 花岡芳雄
私は大勢の前で話すのが苦手です
怒るということの意味
怒れない?
私の憤り
正当な怒りとは
本物の感情
問題をこじらせる怒り
本物の怒りの効用
上手な怒り方
怒りの修業
第二章 からだの声を聞こう! ―胸がつぶれる、腹が立つ、耳が痛い― 花岡啓子
はじめに
心療内科ってどんなところ?
標榜科目について
心と身体のつながり


頭・目・耳……
ストレス病へのアプローチ
ストレス医療を求めて
ストレスの正体
からだの声を聞く
あなたに合った物語を
駆り立てるもの
気がつかない恐さ
三つの気づき
三つの気づきのバランス
三つの気づきの練習
第三章 苛立つ子どもと不安な親 ―わかってくれない、理解できない― 神奈川大学保健管理センター江花昭一
はじめに
Ⅰ.「スマホ時代」の実感をめぐって
(1)電話からケータイへ、そしてスマホへ
(2)生身の世界とスマホの世界
(3)《個室感覚》の世界
Ⅱ.不思議な《繋がり感覚》
(1)テイクアウトした個室の中で
(2)「やさしさ」の世代
(3)葛藤がない時代
(4)不安になる親
Ⅲ.荒れる子ども、引きこもる子ども
(1)自分を傷つける子ども
(2)引きこもる子ども
(3)「荒れ」の底にある挫折感
Ⅳ.存在のOKさがない世代
(1)OKさとストローク
(2)条件付き承認の限界
(3)思春期挫折症候群
(4)存在のOKさがない子ども
Ⅴ.家族の歴史と青年期の課題
(1)家父長制からマイファミリーへ
(2)マイファミリーからニューファミリーへ
(3)「シングルマザー」的家族の時代
(4)機能不全家族のもとで
Ⅵ.新しいネットワーキングに向けて
(1)必要な地域の力
(2)家族機能の回復を
(3)新しいネットワーキング形成を
おわりに
参考文献
第四章 よりよい人間関係を求めて―ストレスの原因ナンバーワンは人間関係。繰り返しこじれるパターンから抜け出すには?―杉田峰康
はじめに
自分を知るためのエゴグラム(演習)
人は誰でも「三つの私」を持っている
エゴグラムの読み方
健やかなコミュニケーションは相違を認めることから
特徴あるエゴグラムのいくつか
(1)W型(図6)
(2)M型(図7)
(3)AC〉FCタイプ(図8)
(4) コンピューター・タイプ
(5)「癇癪持ち」と「忍の一字」タイプ
カウンセリングへの応用
まずい人間関係は「三つの心」のバランスが崩れることから起こる
(1)「ないことにされた私」について
(2)「親の心」が強すぎるとき
(3)「大人の心」が強すぎるとき
(4)「子供の心」が強すぎるとき
(5)健康な心とは
まずい人間関係には、まずいルールが働いている
(1)裏の声に気づいていない(二重拘束)
(2)人は大事にされないと、人間関係をこじらせる
(3)人を育てる愛のストローク
(4)昔の人間関係(特に親子関係や兄弟関係)が繰り返される
「いい子」の変身
昔の兄弟関係がよみがえる
心理的ゲームについて
こじれる人間関係の法則
人間関係をよくするために
(1)相手を「大事な人間」として扱う
(2)「何故!」と問いつめない
(3)ことば以外のコミュニケーション(音楽とダンス)に注意
ゲームは打ち切る
(4)耳を傾けて聞く
参考文献
著者紹介

[出版社からのコメント]
いつの時代でも人間関係は多くの人にとって悩みの種です。人の社会で生きていくということは、少なからず感情をコントロールすることを要求されますが、そうしたことが苦手だと感じている方にとって、本書が様々な気づきを得るきっかけとなれば嬉しく思います。

【著者紹介】
花岡 芳雄(はなおか・よしお)

1952年生。明治生まれで漱石好きの父、清助と8人の子供を生み育てた幸せな母ふみ子の第六子。坊ちゃん的な生き方を夢み、現代の荒波の中で右往左往しながら、妻に恵まれやっとニュートラルな位置に停泊している。子育て、剣道修行などを経て開眼、自分の経験と交流分析を羅針盤に人の流れと森羅万象を読み解くために新しい時代の流れに棹さして、今や荒波に飲み込まれんばかりになっている。
医学博士、日本外科学会認定医、日本心身医学会認定医。吉祥寺通り花岡クリニック院長。診療整形外科医。日本交流分析学会認定交流分析士。
吉祥寺通り花岡クリニック:三鷹市下連雀1-9-24 電話0422-47-8799

花岡 啓子(はなおか・けいこ)

1981年東京女子医科大学卒、内科、心療内科医。15年の内科臨床の中でストレス関連疾患へのアプローチの必要性を感じて日本大学心療内科で心身医学を勉強。日本心身医学会認定医。夫と共にクリニックを開設し、併設のPSRストレス医学研究所所長。心療内科の3本柱の1つである交流分析に惹かれ、日本交流分析学会のみならずいろいろな視点から交流分析を勉強。日本交流分析学会認定交流分析士。日本交流分析学会認定スーパーバイザー。4人の子供の母親でもあり、PTA活動の経験もある。「子育ての中のお母さんがたに交流分析を伝えたい」と、地域の勉強会やPTA主催の講演会なども積極的に行っている。
PSRストレス医学研究所:電話0422-41-5568 http://www1.odn.ne.jp/~psr

江花 昭一(えばな・しょういち)

1981年東北大学医学部卒業後、仙台社会保険病院内科にて研修。近代医学の方法論にうまくなじむことができず、「新しい時代の医療」を模索して心療内科の研修を開始。その後、日本大学医学部第一内科(心身医学研究室所属)を経て、1991年、横浜労災病院心療内科医長に着任。1995年より日本大学医学部内科学講師(兼任)、2001年より横浜労災病院心療内科部長。また、日本心療内科学会理事、日本心身医学会評議員、日本交流分析学会評議員、日本自律訓練学会評議員を務めている。2002年、自分の問題意識をまとめ『心療内科の時代』(ちくま新書)を上梓。近著に『「心の疲れ」を楽にする50のヒント』(編著、ぎょうせい)がある。

杉田 峰康(すぎた・みねやす)

1933年、東京生まれ。“軍国少年”として育ち、敗戦によってアイデンティティの喪失を体験。キリスト教を学ぶために渡米、20歳代の大半を米国で過ごす。ルーテル大学でキリスト教学、コンコルディア大学で心理学、イリノイ大学大学院でカウンセリング、ケースワークを学ぶ。
1963年、九州大学医学部池見酉次郎教授に請われて、心療内科の創設に参加。以後20年間、同科にて「心身症に対する精神療法の研究」に従事。同大講師を経て活水女子大学、福岡県立大学および大学院の教授(心理学)を歴任。現在、福岡県立大学名誉教授、日本心身医学会功労会員、日本交流分析学会常任理事および同学会認定研修スーパーバイザー。

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