絵画に魅せられて:私の美術展鑑賞記
(著) 松山幹子
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今、ファイルした一枚一枚の記事を読み返してみると、あの時の感動が鮮やかに甦ってくる。
この感動を書き留めたい。書き留めるだけでなく伝えたい。その熱い思いを原稿用紙にまとめて、陸奥新報に投稿した。
学校職員を退職した義父(清一)は、油絵を描き、毎年個展を開いていた。家のアトリエの本棚には美術全集が、ぎっしりと並んでいた。その美術全集をひも解きながら、美術展を鑑賞し、原稿用紙に向かった。
陸奥新報の文化面に掲載されると、福島や東京近郊に住む友人にも伝えたいとの思いが広がった。新聞を切り抜き、絵を入れ、A4用紙に組立て、カラー・ファックスでコピーして、三つ折りにしたそのコピーを友人たちに郵送した。
父母の住む福島市へは、夏・冬休み必ず帰省していた。父が脳卒中で倒れると、兄の住む郡山市に移ったが、夏・冬の帰省は続けた。
夫とは学生時代に東京で知りあったので、懐かしい東京に足を延ばして、姉を訪ね、美術館を観て回った。そのうち、大学・高校のクラス会、中学校の同期会等が行われるようになり、案内が届くと欠かさず出席して、開催中の美術 展に足を運んだ。
息子たちが東京に出て、退職した夫婦二人の生活になると、観たい美術展を夫婦で、親子で楽しんだ。陸奥新報に掲載された美術展鑑賞記が、回を重ねたので、美術展のリーフレット(チラシ)と共にクリアブックにファイルした。そのずっしりと重いファイルブックを、ちょうど開かれた町の文化祭に展示した。
著者プロフィール
松山 幹子(まつやま みきこ)
青森県上北郡六ヶ所村・野辺地町の中・小学校教員、南津軽郡藤崎町・尾
上町(現 平川市)教員を経て、岩木町(現 弘前市)岩木小学校を定年前
退職
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