川は生きちょる:四万十川に暮らす:岡村三男翁聞書【電子書籍版】
(著) 永澤正好
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―川は生きちょる、自然は生きものだ―
川漁の優れた伝承者であり、地元の人びとから三兄と親しまれる岡村三男翁が語る、清流・四万十川の暮らし。そこにあるのは伝承されてきた自然に寄りそう生き方であり、より深く自然を見通そうとする視線であり、自然の豊穣さの背後にある奥深く計り知れない力への畏れである。時代が変わり、世の中も人々の生活も変わっていく中で、生きることに創意工夫を凝らす人びとの思いと共に、三男翁の「自然ととも(一緒)よね」という言葉が現代の日本社会につきつけるものとはーー伝統の鮎漁からものづくり、教育、地震、原発まで、民俗知が鋭く見つめる独創的な日本論。
[目次]
はじめに―四万十川希求―
第Ⅰ章 ものとる暮らし
第Ⅱ章 ものはこび、ものつくる暮らし
第Ⅲ章 人生の節目
第Ⅳ章 伝承知、自然知にまなぶ
おわりに
著者略歴
[担当からのコメント]
スイッチをおせば明かりが点く、蛇口をひねれば水が出る。そうした便利さと引き換えに、私たちは何を失ってしまったのでしょうか。欲望にばかり目を向けているうちに、私たちはどれほど大きく道をそれてしまったのでしょうか。三男翁の言葉はそんな私たちを正気にしてくれる、そんな力があるように思います。ぜひご一読ください。
[著者略歴]
永澤 正好(ながさわ まさよし)
1940年高知県中村町(現四万十市)生まれ。東京教育大学文学部史学科史学方法論(民俗学)卒業。元香川県高等学校教員。高松市在住。
著書・論文に『四万十川Ⅰ 山行き、Ⅱ 川行き、Ⅲ ムラに生きる』(法政大学出版局)『四国の歳時習俗』(共著、明玄書房)、「大力の女――土佐のお兼考」(『民話と文学』8・9号)、「椿と小袖――椿の民俗学的研究」(『風俗』79号)、「山男の系譜」(『国立歴史民俗博物館研究報告』第18集)、「岡村三男さんの四万十川・Ⅰ~Ⅴ」(『四国民俗』)など。
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