青春の彷徨:愛する時と別れる時

(著) 髙野真弓

Amazon

作品詳細

[商品について]
―向日葵のような女だった―
その夏の日、「私」はある一人の女を見舞うために青春時代を過ごした信州の病院に向かった。真夏に咲き誇る向日葵のように、快活で、大きな声と身振りで話すのが常だったその女は、今では眼窩が窪み、形の良かった鼻梁は痩せて骨張り、顔は黄疸とそばかすのようなしみに覆われていた。「天国って、あの雲の上にあるのかしら」と、その女は呟くのだった。ーー高校時代、信州の地にて決して許されない関係を持った一人の女との再会。そして大学進学後、東京で生死をかけるほど愛したもう一人の女、『仁丹』の記憶。人を愛すること、そして生きることの儚さと痛みを丹念に描いた長編小説。

[目次]
第1章 信州編
短くも鮮烈な信州の夏
嵐の夜に嫁いで来た女
暗闇に光る叔母の裸体
長いカールの睫毛の少女
叔母に故郷に別れの時
第2章 東京編
大学で再会、その時彼女は…
酒場で会って恋をした
自殺未遂二度、私は生きる
あとがき
著者略歴

[担当からのコメント]
人を愛するということは、激しい痛み、そして時には大きな罪を背負うことでもあるのだと、本書を読むと気づかされます。本気で人を愛し、本気で生きることと向き合った男の青春の苦悩を描いた本作、ぜひじっくりとご堪能ください。

新刊情報

       

22世紀アート
オフィシャルコーポレートサイト

百折不撓