「自分」と生のコスモロジー:生活世界を超えて生きるために

(著) 徳岡秀雄

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作品詳細

[商品について]
―「ジコチュウ」の世界観では、人類への平等な博愛には至れない―
私が意識して主体的に生活している空間を「コスモロジー」というとき、その生活世界には、法律・道徳・倫理の他、宗教も含まれる。この「コスモロジー」は、水平方向と垂直方向とから成っており、「私」を中心に歴史軸と空間軸とから成る球体、そのど真ん中、その一点に位置する私の世界である。その中の「私」はいわば「点」であり、私というものは他者との関係において初めて「私」でありうるーー『みえない真理をどう学ぶか』『児童のための道徳教材』などで水平世界からの脱却を説いてきた著者が、「コスモロジー」の視点で自らの思考を著した、生き方に悩む全ての人の天啓となる一書。

[目次]

コスモロジーとは
「自分」とは
世間と自分
振り返れば一本道

聖と俗
呪術か宗教か
宗教から科学へ
科学から宗教へ
政治から宗教へ
宗教 対 政治
三権分立
自利から利他へ
思考の形式
物語り化の意義
隙間の拡大
「運命」か「ご縁」か
習慣・慣習・伝統の創造
情報の格差

振る舞い・ことば・こころ
「いのち」(=永遠に生きる)のバトン・タッチ

瞬間々々を丁寧に

類型化された「文類(もんるい)」
著者略歴

[担当からのコメント]
今の世の中には、自分さえ良ければいいという言葉が溢れているように感じます。他者がいてはじめて自分がいるということを理解できないとき、人は苦しみの連鎖の中でしか生きられなくなると、本書は私たちに教えてくれます。ぜひご一読ください。

[著者略歴]
徳岡秀雄
1941年 京都府下に出生。
1964年 京都大学・教育学部を卒業。京都家庭裁判所・調査官補。
1969年 京都大学・教育学部助手。京大時計台封鎖に始まる京大紛争。
1971年 関西大学・社会学部に着任。1994-96年、阪神淡路大震災の前後二年間、社会学部長。
1987年 「予言の自己成就過程・ラベリング論再考」で、京都大学教育学博士。専門外・審査委員は河合隼雄先生でした。
1993年 中央仏教学院(浄土真宗本願寺派・通信教育課程)入学。同校を卒業して、1997年に得度習礼・教師教修。
1999年 京都大学大学院・教育学研究科(学部を卒業した講座)の教授に移籍。
2001年 4月、放送大学客員教授に併任される。同年9月に京大を依願退職して布教使補に登録。
2003年 布教使資格を取得。
2006年 放送大学客員教授の任期終了後は、布教と執筆活動に専念。

主な著書

『社会病理の分析視角』(東京大学出版会、1987)。
『少年司法政策の社会学』(東京大学出版会、1993)。
『社会病理を考える』(世界思想社、1997)。
『宗教教誨と浄土真宗』(本願寺出版社、2006)。
『少年法の社会史』(福村出版、2009)。
『仏法で観る現代社会』(平楽寺書店、2013)。
『縁起する親鸞思想』(平楽寺書店、2014)。
『悉皆成仏による「更生」を信じて』(福村出版、2017)。
『仏教の現世利益』(22世紀アート、2019)。
『「教行信証」に近づこう』(22世紀アート、2020)。
『回向された「教行信証」』(22世紀アート、2020)。
A History of Juvenile Justice Policy In the United States, - A Sociological Perspective(22世紀アート、2020).
『児童のための道徳教材』(22世紀アート、2021)。
『Shinran, Sublimating Buddhism : A Look into His Original Ideas』(22世紀アート、2023)

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