戦後ドイツの変貌と世界の趨勢:「ドイツ赤軍派」と「ドイツ国家」の攻防を機軸としての考察
(著) 生田仁真
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―今こそ、ドイツ赤軍派の実態に迫る―
戦後ドイツにて結成された、過激な反体制組織「ドイツ赤軍」。その中心人物でもあるウルリーケ・マインホーフは、当時非合法な活動に関与したため、後年単なる「テロリスト」として広く知られることとなった。しかし、暴力を用いた彼女たちの活動に否定すべき側面が多いことは事実ではあるが、そこには戦後の世界に立ち向かった人々の功罪が隠されているのであり、今こそ改めてその実態を知るべきなのではないだろうか。ーー本書は、そんなマインホーフの視点から戦後ドイツの様相をたどるとともに、「赤軍派」を生み出した社会的背景や、それらが後世に与えた影響などを細かく検討した一書である。
[目次]
第一章 ドイツの時代状況
第二章「ドイツ赤軍派」の武闘闘争
第三章「赤軍派」の法廷闘争
第四章「赤軍派」の後世への影響
第五章「赤軍派」を生み出した社会的背景
第六章 二一世紀への展望
補遺「ナチズム」の克服と継承
文献一覧表
あとがき
著者略歴
[担当からのコメント]
本書は、第二次世界大戦後のドイツを知るうえでも貴重な一冊となっています。東西に分裂したドイツではどのようなことが起きていたのか、若者たちはなぜ反体制運動を起こしたのか、学生運動はどのような影響を社会に与えていったのか。戦後の人々の考え方を俯瞰的に知るうえでも参考になります。是非ご一読ください。
[著者略歴]
生田 仁真(イクタ ジンシン)
一九六九年三月 京都府立大学文学部ドイツ文学科卒業
一九六九年四月 ― 一九七一年三月 京都大学文学部大学院ドイツ語・ドイツ文学講座でヨーロッパ文学の研究に従事(その後、二回にわたるドイツへの長期留学を経て、ドイツ・エアランゲン=ニュルンベルク大学より博士号を授与される)
一九八〇年四月 ― 二〇一七年三月 さまざまな大学でドイツ語と英語の授業を担当
二〇一七年四月 定年退職 以後、年金生活者
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