花盛りの舞踏会【電子書籍版】

(著) 田村起司郎

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作品詳細

[商品について]
―惑い、迷いながらも私は社交ダンスと共に生きていく―
江崎葉子は一人っ子。東京の体育大学を卒業後、ミッションスクールの体育教師となった。没落した山陰の実家の漁業再興のため、養子を迎える使命を持つ葉子だったが、失恋ばかり。春一番の吹き荒れた夜も、失恋の屈辱を受けた。そんなある日、街をさまよっていると、ダンス教室に行き当たり、九州ダンス・チャンピオンの爽やかなワルツを見て、思いがけず社交ダンスの世界に踏み込んだ。本書は、そんな葉子が初歩から競技ダンスに挑んだ日々を描いた、華麗なるも悲喜交々の社交ダンスの物語。ーー
社交ダンスは、全国でも比較的身近にあり、他のスポーツと同様に、地方・全国レベルのダンス競技会があります。競技は心技体とプライドのぶつかり合いでもあります。社交ダンスの競技は男女がペアで踊り、華麗なる戦いとも称され、とても魅力的です。社交ダンス愛好者は大半が一般の老若男女で、それぞれが固有の喜怒哀楽の逸話を持っています。本書の主人公、江崎葉子は波瀾のダンス人生を歩みました。皆さまも小説になる、花の主人公では?

[目次]
一 春の嵐
二 ワルツ
三 ミニデモンストレーション
四 メタルテスト
五 夜桜
六 菫(すみれ)の花言葉
七 初めてのダンス競技会
八 再会
九 裕子の場合
十 アマチュア競技ダンス選手
十一 スキー旅行
十二 追悼ダンス競技会
十三 ライバル
十四 五周年記念ダンスパーティ
十五 クリスマス・ダンスパーティ
十六 新春ダンスパーティ
十七 ダンスフェスティバル
十八 夏の思い出
十九 勝利のガッツポーズ
二十 宵待草
二十一 私のミッション
二十二 東京学生時代
二十三 ブルーシャトー
二十四 ニューリーダー
二十五 ビデオ撮影
二十六 インターナショナルダンス競技会
二十七 花盛りの舞踏会
二十八 旅立ち
二十九 ブラックプールへの思い
あとがき
〈ボールルームダンス用語説明〉
著者プロフィール

[担当からのコメント]
社交ダンスの競技会は他の競技と同じように意地とプライドがぶつかり合う激しいスポーツと言えますが、ダンスが踊り手の人生そのものであるという点に他の競技と異なる魅力があるのではないかと思います。本書は、そんな社交ダンスの魅力を小説という形で表現したものです。ぜひご一読ください。

[著者略歴]
田村 起司郎(たむら きしお)
一九四九年十月十九日 山口県出身

 一九七三年頃、山口県宇部市の某大企業社長の〈欧州工業視察紀行誌〉に「社交ダンスも青年男女、必須な教養だ」との記述を読んで、町の社交ダンス教室を訪れる。時を同じくして、勤務先の文芸部にも入部した。
 ダンス教室入門当時の師は、九州ダンス界プロ部門のモダン・ラテン総合チャンピオンであった。私は会社の激務や、海外長期出張、病気入院も数度あり、断続的では有ったが、辛うじて約四十数年在籍・修行し、社交ダンスを親しみ、十数名の初心の女子を育て上げ、九州ダンス競技会に出場、皆に栄誉を与えた。(内三名は、プロフェッショナル選手兼教師と成長)
 二〇一八年中、体調不良でアマチュア部門競技ダンスA級で休止中。
 この間、社交ダンス・競技ダンスは、艱難辛苦(かんなんしんく)、軋轢葛藤(あつれきかっとう)は有れど、とても素晴らしい精神修行・技芸の道であるとの思いが信念となり、何時しか、競技ダンスに取り組む社会人の、栄光と挫折の人生模様(もよう)を、文筆で、多くの人々に伝えたいと思う様に成り、ここに競技ダンス物語(花盛りの舞踏会)を執筆致しました。
 私事ですが、近年は、歩行障害が少々あり、会社は退職。今は某ダンス教室で、時々、社交ダンスのデモンストレーション出場を楽しみにしています。
 運動音痴の妻と二人暮らし。

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