山と生きた裁判官──その人生と山旅の記録

(著) 清雄策

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作品詳細

[商品について]
―山があるから、ここまで生きてこられた―
家族関係に恵まれず、卑劣な性犯罪に手を染めてしまった少年。少しでも多くの遺産を得るべく、個人的関心のない骨董品にまで群がる相続人たち・・・。司法に携わるなかで、人間の暗く醜い一面や、泥沼の争いの数々を目にしてきた著者の精神と体はいつしか、かつて自身を虜にした山へと向かうーー。本書には、多くの事件と人々の心の奥深くを覗いてきた著者の裁判官としての歩みと、北上山地の遠野や北海道の網走など、転勤のたびにその土地で出会った山に仲間たちと登った記録が記されている。ときにはめげそうになる自分を受け入れて癒し、ときには叱咤激励して明日への勇気を奮い起こさせてくれた山への想いが溢れる心の随筆集。

[目次]
序にかえて―遥かなり、我が青春の穂高
第一章 遅れてきた裁判官
一、家庭裁判所調査官として
二、簡易裁判所判事として
第二章 心は自然へと回帰する
粉雪舞う北国へ―遠野
サラ金事件の波―浜松
高山のふもとで―佐久
都会の闇―東京都豊島区
第三章 山を喜びとして
島に暮らす―八丈島
北の山へ―網走
故郷へ帰る―清水
第四章 裁判官へのみちのり
裁判官へのみちのり
あとがき
著者略歴

[担当からのコメント]
どんな仕事をしている人でも、ときに心が苦しくなったり、疲労を感じてしまうことがあると思います。そんな時こそ、山をはじめとした自然が心を癒し、励ましてくれるはずです。まさに、そんな山とともに人生を歩む著者の姿を本書で感じて頂ければ嬉しく思います。

[著者略歴]
一九三四年 静岡県静岡市生まれ
  五一年 富士山に登る
  五二年 静岡工業高校電気科卒業、同年東京芝浦電気(株)富士工場就職
  五九年 東北大学文学部心理学科卒業、家庭裁判所調査官となり静岡家裁で少年事件を担当する
  六九年 家事事件担当となり、夫婦・親子・相続など家族間の紛争に関わる
  七五年 簡易裁判所判事に任命され、民事刑事事件を担当
  九四年 日本百名山完登
  九五年 モンブラン・ド・タキュル、モン・モディー登頂
  九六年 レーニア登頂
現在富士簡易裁判所判事として、市民紛争の解決に尽力する。
また、余暇に一泊程度の月例山行を継続。残雪期の静かな山を好む。

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