大帝の血脈(2)その陰謀と十字架の果てに:テオドシウス朝の興亡
(著) 乾明
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―欲望渦巻くローマ帝国の混沌―
時は4世紀。ローマ帝国の皇帝、ウァレンティニアヌス帝が急死した。その急死の報の驚きがまだ収まらない中、アフリカで反乱の戦後処理をしていた大テオドシウス将軍のもとへ、理不尽にも反逆罪による死刑の宣告がもたらされる。ウァレンティニアヌス帝の死後、ミラノの宮廷内では激しい権力争いが勃発しており、大テオドシウス将軍はまさにその標的にされてしまったのだった・・・。いつしかローマ帝国の未来は、次第に深い混沌の様相を呈し始める。ーー宗教や権力、戦争を中心に、1500年以上も前のローマ帝国で繰り広げられた、皇帝らの激しい生のドラマを鮮やかな筆致で描く傑作歴史小説第2弾。
[目次]
一章 大帝テオドシウス一世
1 異族の出現
2 西ゴート族の南下
3 主教の思惑
4 マクシムスの反乱
5 フリギダスの戦い
二章 皇統を継ぐ者たち
1 東西の帝国
2 宰相ルフィヌスの始末
3 続く宰相たち
4 金口イオアンの市民暴動
5 東帝国の世代交替
三章 西の帝国
1 スティリコ将軍の無念
2 ローマ劫略
3 皇女プラキディア
4 皇姉プルケリア
5 西帝の死と二人の将軍
四章 皇統の終焉
1 二人の皇后
2 宦官宰相クリサフィウスの始末
3 マクシムスの陰謀
4 選ばれし男、マルキアヌス帝
5 その後
後補
著者略歴
[担当からのコメント]
古代ローマの時代を生きた皇帝らの、宗教や権力を巡った激しく、そして時に生々しいほどの生き様を鮮やかに描いた本書には、まさに人間という生物の本性を感じ取らずにはいられません。壮大な歴史物語、そして緻密な人間の生の姿を本書でじっくり味わって頂ければ嬉しく思います。
[著者略歴]
乾 明(いぬい・あきら)
1938年東京生まれ
早大卒、岩手県盛岡市在住
近年の著書
『モザイク画の女たち』(文芸社 2015)
『特美と共に』(アートフォーラムいわて 2017)
『巷の三代記』(ブイツーソリューション 2019)
『大帝の血脈』(22世紀アート 2022)
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