「東京大学、いいところなんじゃない。僕、行かなかったけどね」:日本の教育「確かな学力」をもとめて
(著) 小田切秀穂
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―「高学歴」よりも大切なことがある―
その設立以降、多くの政治家や官僚、起業家を輩出してきた東京大学。受験戦争を勝ち抜いた学生たちは、そこで日本最高峰の教育と輝かしい経歴を手に入れる。しかし、卒業後の東大生たちを待ち受けているのは「エリート」という座をかけたさらに激しい競争社会であった。ーー相次ぐ政界での不祥事や現代社会の問題点から、これまで絶対視されてきた「東大に行く」ということに潜む影が見えてくる。教育とは、誰の何のためのものなのか。長年、高校教師として第一線で活躍した著者が綴る、日本の子どもたちの幸せを教育から叶えるための知見と提言が詰まった一書。
[目次]
「はじめに」にかえて
第一章 東京大学というところ
作りなおすという段階
東大を出た日本のリーダーたち
東京大学を出たトップエリートたち
「エリートである」ということ
東京大学というところ
原子力発電と東京大学
市民科学者であるということ
ノーベル賞と東京大学
「東大に行く」ということ
第二章 日本の教育、その質を求めて
教育改革の流れ
ゆとり教育の行方
「教員の質」とは
「大学院で学ぶ」ということ
教育を改革するには
教育に求めるものは
東大合格者の増産に向けて
「学力向上進学重点校」の求める学力とは
「確かな学力」とは
第三章 受験勉強をすること
高校生活と受験
受験勉強と勉強
「東京大学へは行かない」ということ
東大より早稲田
第四章「確かな学力」を求めてやるべきことは
教育は誰のためにあるのか
教育委員会は何のためにあるのだろう
教育委員会と「立場主義」
「都合の良いことだけを切り取る」ということ、不都合な真実
「忖度した」その先にあるものは
多様であるということ
「学校をやめること」と「やめさせること」
何のための指導なのか
価値ある教育
「日本の教育は根底から間違っている」(『安田講堂1968年─1969』中公新書」)
終わりに
[担当からのコメント]
本書を読むと、「いい大学に入る」ことよりも「いい人生を歩む」ということの方がはるかに大事であると改めて気づきます。特に、子どもの教育方針に悩みを抱えている親御さんや、子どもの教育に携わる仕事をしている方に読んでいただければ嬉しく思います。
[著者紹介]
小田切秀穂(おだぎり・ひでほ)
1956年横浜市生まれ。
1980年、京都大学農学部卒業。神奈川県立大野山乳牛育成牧場勤務を経て、神奈川県立高校の教師となる。
1985年退職し、東京大学大学院理学系研究科へ進学。1987年修士課程を修了し、再び神奈川県立高校へ就職し、2017年3月定年にて退職するまで県立高校に勤務。
定年後、中学校、高校、予備校、大学に、非常勤講師として勤務し現在に至る。
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