大地の歌ごえ:フクシマから始まる、ある家族の再生と絆の物語

(著) たなかもとじ

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作品詳細

[商品について]
―大切なものを見つめ続けた家族の物語―
福島県に住んでいた里美、夫の洋平と息子の一歩。家族でいわき市に避難して二年が経とうとしていた。二〇一三年三月十日、今日は亡くなった娘の三回忌。この日を境に家族の間には亀裂が生まれた。被ばくのリスクを抱えた一歩、加害者意識と被害者意識の間で悩む洋平、一歩の健康を第一に考える里美。母と子は二人で東京へ避難することを決めた。そして避難先での立場の違う避難者達の差別や苦悩と直面し、それでも家族と友人に支えられて里美はこれからの自分の生き方を模索する。自身も目を背けたくなるような経験をしながらもたくさんの人の気持ちに触れ、それでも生きていかなくてはいけないのだと前を向いていくまでの辛くも暖かい物語。

[目次]
第一章
亀裂

すれちがい
決意
第二章
線引き
疎外
首相官邸前

第三章
帰郷
意見陳述
光と影
真実の証明
第四章
希望
冬萌
ひこばえ
いわき集会
著者略歴

[出版社からのコメント]
本書は、その情景や登場人物たちの心理描写が繊細に描かれています。その繊細さが、被害者の方々への理解を深めるうえで教えられることがとても多いです。読んでいて辛くなる瞬間もあります。しかし、決して目を背けてはいけない出来事なのだと思います。日本中に被害者がいて今もあの時の出来事は続いている。だからこそ、忘れないために、過去にしないためにたくさんの方々、そして若い方々にこそ読んでいただきたい一冊です。

[著者略歴]
たなか もとじ
1950年岡山県生まれ。日本民主主義文学会会員。劇団青年劇場で演劇を学び、その後、大澤豊監督の下で映画製作を学ぶ。「顔」で第9回民主文学新人賞を受賞(2011年)。
著書に『タイコンデロンガのいる海』(共著、1990年、岩崎書店)。

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