むかしの百姓屋さんの生き方──田んぼ、炭焼き、農村の風景
(著) 川北泰助
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――炭焼きで、窯を留めるタイミングを知るために使用したものは、次のどれでしょうか。
1.ススキ、2.鶏の羽、3.マッチ棒
正解は、本書第3章「窯詰め」をご覧ください。
米作り、養蚕、炭焼き、麦づくりなど、戦前の百姓仕事はすべて人の手によって行われていた。本書は、子どもの頃からそうした環境の中で生きてきた著者が、いろいろと教えてもらい、また苦労もしたその百姓仕事について記憶を辿りながら記すと共に、若くして病に斃れた兄との思い出を綴った作品である。かつての農村の日常の風景を知る一書として、お楽しみいただける内容となっている。
[目次]
まえがき
第一章 米作り
山の草刈り
くえ(くずれ)なおし
鋤(す)き干し
苗代
畦(あぜ)塗り
田植え
田の水見
田の草とり
稲刈り
稲扱(こ)き
臼摺(す)り
第二章 蚕飼い
掃き立て
桑摘み
蚕飼い
上族
第三章 炭焼き
炭木作り
窯詰め
炭出し
第四章 麦作り
麦播き
麦踏み
麦焼き
第五章 家の仕事
編みごと
牛飼い
鶏こなし―蛋白源の不足・殺し方・骨の処理
兎こなし
第二部 兄との思い出
自転車のよこ乗り
ヤナギの虫採り
カイコのあがりと山くずれ
弁当とフクロウ
スクダメ鉄砲
コボッチョおとし
墓ではころんだらあかん
シキミ取りとあしながバチ
ニワトリとさとのたり
ハイを採るのも道具
竹カゴつくり
田鋤きのコツ
高跳びとジョリ
ハイ釣りも場所が肝心
兄は北海道へ
自転車で颯爽と
試験勉強の工夫
学校帰りとふかせの淵
五月橋への行軍
よっぽどッ 悔しかったろに
あとがき
[出版社からのコメント]
人為的で機械的な現代の社会に暮らす私たちにとって、かつての農村の中にあった暮らしは、人が自然と共生する中で培ってきた大切な知恵が詰まったものであると言えるのかも知れません。本書を通じて、そうした知恵を多くの方に感じていただければ嬉しく思います。
[著者プロフィール]
川北泰助(かわぎた・たいすけ)
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