本州産クマゲラ モノグラフ

(著) 藤井忠志

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作品詳細

[商品について]
―世界遺産に栖む、日本最大のキツツキ―
本書では、北海道産よりもさらに希少な「本州北部に生息するクマゲラ」について紹介しています。調査地は「白神山地」や「森吉山」を含む東北三県。カラー写真を交えての調査報告からは、知られざる本州産クマゲラの生態等を知ることができます。鳴き声については実際に聴いてみたくなること請け合い。また、「対談講演会」や「調査エピソード」は研究裏話とも言える内容で、希少鳥類研究の苦労がうかがえます。だからこそ「後進のために」という著者の想いも込められており、野鳥ファンならびに野鳥研究者を目指す後進の方々にとって基礎的資料となる1冊です。

[目次]
はじめに
序章 日本産キツツキ
第1章 本州産クマゲラの基本的生態
第2章 本州産クマゲラの繁殖環境と利用木
第3章 クマゲラの解剖学
第4章 本州産クマゲラの食性
第5章 本州産クマゲラ研究小史
第6章 クマゲラの巣穴を利用する鳥獣や昆虫
第7章 本州での調査エピソード
第8章 本州産クマゲラの現在とその保護
第9章 対談講演会「日本産クマゲラの生態とその保護」
第10章 本州産クマゲラの生態と生息環境を写真でみる
文献
終わりに

[担当からのコメント]
2023年の12月で世界遺産(自然遺産)登録30周年を迎える白神山地。本書でも、クマゲラの生息地として、そのブナ林が紹介されています。希少生物の実態とともに、守っていきたい自然の姿を知ることで「私たちに出来る事」を考える。そんな1冊となれば幸いです。

[著者略歴]
 略歴:藤井忠志 博士(理学)
1955年秋田県大館市生まれ。
岩手県公立中学校教諭(1980-2000年)
岩手県立博物館主任専門学芸調査員として転職し(2000年)、事務局付兼岩手県立博物館首席専門学芸員(岩手県文化振興事業団県立博物館学芸部長兼学芸第一課長)で退職(2020年)
 専攻:本州産クマゲラの生態および日本産キツツキの研究 現在、NPO法人本州産クマゲラ研究会理事長
 会員:日本鳥学会,Bird Research,野生生物と社会,北海道野鳥愛護会
 主な著書:クマゲラにまつわる記憶(盛岡タイムス社1995),ガイドブック クマゲラ(盛岡タイムス社1996),本州のクマゲラ(緑風出版1999),ブナの森から(本の森2003),北東北のクマゲラ(東奥日報社2004),北東北 森の博物誌(本の森2007),クマゲラの生態誌(NTS 2011),総説「日本のクマゲラ」(公財 岩手県文化振興事業団2012),日本のクマゲラ(北海道大学出版会2014),図録 クマゲラ(NPO法人本州産クマゲラ研究会2018).
 主な論文:岩手県岩泉町櫃取におけるアリスイの営巣記録(Strix 9 , 1990),本州産クマゲラ個体群について(生物科学第43巻, 1991),The Status of Black Woodpecker in Northern Tohoku District, Japan(J. Yamashina Inst. Ornithol. 26, 1994),古記録に登場する本州のクマゲラ(森林科学27, 1999),本州産クマゲラの繁殖期行動圏とその生態(森林科学32,2001),本州産クマゲラの卵捨て行動(Wildlife Conservation Society Vol.8, 2002),伊達家「観文禽譜」から本州産クマゲラ生息地を推定(森林科学41,2004),Nest site environment of the Black Woodpecker Dryocopus martius in northern Honshu, Japan(Ornithol. Sci. 6, 2007),Nest and roost tree characteristics of the of the Black Woodpecker Dryocopus martius in northern Honshu, Japan(Tohoku Journal of Forest Science Vol.13, 2008),クマゲラの巣穴を利用する鳥獣-クマゲラの繁殖活動が遅れたのはなぜか-(Wildlife Conservation Society Vol.13, 2011),クマゲラの生態と本州における研究小史(日本鳥学会Vol.70,2021),岩手県陸中産ライチョウ剥製標本の発見と早池峰山におけるライチョウ生息の可能性(Wildlife and Human Society Vol.7, 2019).

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