嫌われ通詞がゆく──個性の人・西善三郎と日蘭出島物語【漫画付き】

(著) 江越弘人

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作品詳細

[商品について]
―本邦の日蘭辞書は、この男から始まった―
長崎貿易が衰退へと向かい蘭学が興隆し始める江戸時代中期に、「ひねくれ者」として日本からもオランダからも厄介者扱いされた一人の長崎阿蘭陀通詞がいた。今ではほとんど忘れられた存在であるその通詞、名を西善三郎という。出島のオランダ商館長と長崎奉行の仲介役となり、ときには日本側代表して輸出入品の価格交渉まで行った阿蘭陀通詞の中でも独特の個性が際立っていた西善三郎とは、いかなる男だったのかーー杉田玄白に嫌われ、同僚に嫌われ、オランダ商館長からも「トラブルメーカー」と言われながらも、長崎貿易が衰退する転換期に近代化のうねりの中でもがき続けた「嫌われ通詞」の生涯を、マンガとテキストで辿った知られざる日蘭出島交流史。

[目次]
一 はじめに
二 阿蘭陀通詞は家柄を尊重する
三 阿蘭陀通詞西吉兵衛家の系譜
四 嫌われ通詞の善三郎
1 杉田玄白と善三郎
2 トラブルメーカー善三郎
3 西善三郎の家系
4 嫌われ通詞西善三郎の生涯
5 善三郎の辞書とその後
五 阿蘭陀語から英語への転換
終わりに
著者略歴

[担当からのコメント]
本書は江戸時代の話ですが、読んでいると何やら現代のサラリーマンの社会を見ているような気分になります。個性派通詞が封建の時代をいかにして生きたのか、ぜひその生き様をご覧いただければ嬉しく思います。

[著者プロフィール]
江越 弘人(えごし・ひろと)
昭和10年 長崎県野母崎町(旧高浜村)で生まれる。
昭和34年 長崎大学学芸学部卒業
昭和34年 長崎県公立学校教員(小学校)
平成8年 定年退職(最終勤務校・長崎市立鳴見台小学校)

主な著書
「子どもが生きる社会科学習」(編共著・明治図書)
「長崎県の歴史物語」(編共著・日本標準出版)
「白帆注進」(共著・長崎新聞社)

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