供犠

(著) 成澤昭徳

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作品詳細

[商品について]
―哲学×ミステリ―×私小説―
或る夏の日、春に医学部精神科を卒業して、病院で実際の診療に携わり始めたばかりの砧は、叔母の嫁ぎ先である蓮沼家の別荘に滞在するためにある高原の駅に降り立った。小高い丘の上にある英国チューダー王朝風の様式を模倣した白い瀟洒な館で幼馴染の従妹・美果との久しぶりの再会を楽しんだ砧は、美果の押しかけ婚約者で小説家志望の氷室に頼まれて、幼いころに美果が患った神経症の治療の詳細を知るために、彼女をを治療した砧の恩師・藤波教授に氷室を紹介することになる。それが悲劇の始まりになることも知らずに――信仰、哲学、秘学、そして人間の業が交錯する人間の実存を問う物語。

[目次]
第一部 蓮沼家の降霊祭
第二部 蛭間神父の犯罪

[担当からのコメント]
本書は、おそらく読んだ人の数だけ読後感のある特異な性質をもった物語であるといえます。そして人とは異なる自分だけが持つその読後感は、きっとこの物語を読んだことの正しい答えとなるのだろうと思います。この読後感を味わいたい方は、ぜひご一読ください。

[著者略歴]
成澤 昭徳

昭和17年 生まれ
昭和38年 詩集≪処女≫思潮社刊
昭和45年 詩集≪神秘≫青土社刊
平成30年 小説『飛鳥(あすか)伝説』文芸社刊
令和2年 戯曲『背教者』文芸社刊
令和3年 小説『暗い館』22世紀アート社刊

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