ダットサン 二人の応援歌

(著) 下風憲治

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作品詳細

[商品について]
―日本の技術の象徴、そして希望の星だった名車ダットサンのヒューマン・ヒストリー―
「DATSUN」それは日本の自動車産業の歴史に燦然と輝いた1つの巨星である。本書は、日本の自動車産業の黎明期にそのダットサンを生み、そして「自動車の世紀」の中で育てていった7人の男たちの物語である。三河武士の血を色濃く受け継ぎ「はくらい頭」と呼ばれるほど頭脳明晰だったダットサンの祖父・橋本増治郎をはじめ、井上馨の薫陶を受け30歳にして異色の経営者となりやがて日産自動車の創業者となるダットサンの父・鮎川義介、鮎川の右腕として日本の自動車工業技術の発展に貢献し夫婦そろって日本に帰化した天才エンジニア・ウィリアム・ゴーハムなど、持てる才能と情熱のすべてを捧げた技術者の熱き魂がいま蘇る。

[目次]
はじめに
一 橋本増治郎
一・一 渋谷村廣尾八十八番地
一・二農商務省、海外実業練習生
一・三 田、青山、竹内(DAT)、三人との出逢い
一・四 DAT(脱兎)自動車の完成
一・五 いつかこの地は花に満ち、人々は誇りもち歩く
二 田健治郎
二・一 狭く険しかった中央官吏への道
二・二 高知・神奈川・埼玉の若き県警部長
二・三 田健治郎の日露戦争
二・四 田家三代の男達
三 青山禄郎
三・一 青山の日露戦争
三・二 ヒーリング商会東京支社長
三・三 残照は今の世に輝く
四 竹内明太郎
四・一 会議に席次(せきじ)を設けず
四・二 父、竹内綱
四・三 工業は富国の基
四・四 早稲田理工科の寄付
四・五 無名の英雄の死
五、鮎川義介
五・一 「貴様はエンジニアになれ」
五・二 異色の経営者の誕生
五・三 久原鉱業の経営危機
五・四「ダット乗用車完成」のニュースが
五・五 ダットサン・ブランドを世に広めた人たち
五・六 自動車製造事業法の成立
五・七 満州重工業の挫折
五・八 鮎川、八十八年の履歴書と決算書
六、ウィリアム・ゴーハム
六・一 天才エンジニア、日本へ行く
六・二 アメリカン・エンジニアリングの神髄を日本へ
六・三 天皇陛下地方巡幸の初日に
六・四 帰化日本人、多摩霊園に眠る
七、片山豊
七・一 その日、ダットサンがオフライン
七・二 戦後の暗い夜空に輝いた一番星、ダットサン・スポーツ
七・三 「東京でモーターショーをやろう」
七・四 オーストラリア・ラリーに挑戦する
七・五「あなたが先に儲(もう)けて欲しい」
七・六「ミスターK」がアメリカに残したもの
七・七「ニッサン不振の根本原因はここにあるのだ」
七・八 ダットサン・ブランドを消し去ったのは
七・九 ミスターK、自動車の殿堂に入る
七・十 ダットサン二人の応援歌
おわりに
著者略歴

[担当からのコメント]
小型でパワフルなダットサンは日本の自動車技術のいわば象徴ともいえる存在ですが、そうした製品が生まれるには多くの人の才能と情熱、そして人と人との出会いが欠かせないのだと本書を読んで改めて思います。日本のモノ作りに再び魂を吹き込む一書として、多くの方にお薦めしたい作品です。

[著者略歴]
下風憲治

昭和13年北海道室蘭市生まれ。北海道大学法学部卒。プリンス自動車工業、日産自動車で33年間、教育、人事、調査、広報を担当する傍ら、日産自動車史、日本自動車産業史などを編纂。

現在 ACADEMIA EUREKA senior staff

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