倶利伽羅峠の石造三十三体観音像
(著) 芝田悟
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―その石仏は、人々の信仰と歴史を静かに見つめ続けてきた―
加賀と越中の国境にある霊地・倶利伽羅峠の街道沿いに造立されていた石造三十三体観音像は、現在では明治の廃仏毀釈の難を逃れて津幡町内と小矢部市内の寺院境内や墓地、路傍の祠あるいは露座などに安置されている。本書は、敬虔な観音信仰によって護られてきたこの「倶利伽羅三十三観音」すべてについて、像容や銘文から造立の歴史的経緯、地域に根差す観音信仰まで、先行する調査研究の成果のもと更なる研究の進展に寄与するべく行った綿密な調査の記録である。歴史と宗教文化の生きた史料としても価値ある一書。
[目次]
序
刊行に寄せて
凡 例
はじめに
一 既往の調査
二 今回の調査目的
三 調査期日
四 倶利伽羅峠の三十三体観音像
五 観音像の銘文について
六 観音像の造立と願意
七 倶利伽羅長楽寺跡 (津幡町・現倶利伽羅山不動寺)
八 付録 観音信仰と 三十三所観音巡礼
コラム1
コラム2
九 今後の課題
おわりに
付 記
注
参考文献
思い出のこと
[担当からのコメント]
最近ではあまり見かけなくなりましたが、かつてはお地蔵様や道祖神など道端には様々な神仏の像が置かれていました。綺麗に手入れされたそれらの像からは、地域の人々の信仰だけでなく、その村や町の心のようなものが感じられたことを思い出します。信仰のある生活や生き方についても考えさせられる本書、ぜひご一読ください。
[著者プロフィール]
芝田 悟(しばた・さとる)
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