こんなかかりつけ医もいたもんだ?ーーただの「主治医」ではなく、患者さんと共に歩む医師でありたい
(著) 中川浩司
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―かかりつけ医は、患者の一番のサポーターでありたい―
診察時間終了間際の急患を救急車を呼ぶ間も惜しみ自分の車で救命救急センターに運んだり、リハビリをサボって痛み止めの注射ばかりせがむ患者に断固注射を拒否したり、晩酌にワインを飲んで床につくや否や入った急患にあせったりと、大学病院をやめてクリニックを開業した著者は、今日も地域の人々の「かかりつけ医」として奮闘する日々を過ごす。「自分の家族だったらどうする」という恩師の言葉を胸に、時に喜び時に悲しみながら、一人ひとりの患者さんやその家族と向き合う中で学んだこと、そして地域の「かかりつけ医」としての想いを綴った自伝的エッセイ。
[目次]
はじめに
第1章 なんでもやろう! 患者さんのために
自分の車に乗せて、救命救急センターへ!
「私が、入院……!?」
間食をやめて毎日歩き続けたUさん
大学病院との連携
何でも診てやろうとしたあの頃
今度は「赤ちゃんがひっかいた……」
心電図が読めない……!?
外来、往診、そして大学病院訪問
「もう注射は一切しませんっ!」
末期癌のGさんを看取って
休診日は大学病院を訪問
第2章 気配りは少年時代に学んだ
お客様に満足してもらえるように
サイズがない時は問屋街へ走る!!
顔で笑って心で泣いて
年長者への尊敬と感謝
上から物を言う医者でなく
『患者さんのために』がいつも頭の中にある医者
検査も薬も必要以上いらない
よく聞くこと、よく説明すること
第3章 医者への道
無医村での研修
これからは、血管に関係する病気が増えていく
「だれか医者呼んで、医者!」
大汗をかき、冷汗をかいた研修医時代
三日間寝てない、は当たり前
生命のともしびが消える時
患者さんが教授に直訴!?
目があいている限り仕事をする
患者さんと接することに生きがいを見出す
救急センターでの経験
押し問答を繰り返しているうちに……
医者が明るいことは患者さんにもプラスに
多数の駒のひとつとして動くか、一国一城の主人か
反対を押し切って
第4章 開業。中川クリニック
診療圏調査で来院者数をリサーチ
すべて手作りで
診療開始、第一号の患者さんは
「先生、出身大学、どこですか?」
妻とふたりでのスタート
「やさしい先生」「よく説明してくれる先生」
なんでもやろう!
第5章 たどりついた境地
患者さんとの二人三脚
自分で気づくことの大切さ
まずは、「歩け、歩け」
それぞれの人に応じた医療とは
「疲れのとれる注射をして下さい」
パフェを食べに家を抜け出す甘党のおばあちゃん
やさしさの後悔
「歩け歩け」をみずから実践
自分の健康は自分で管理する
専門用語は使わずに
抱え込みから役割分担へ
第6章 かかりつけ医ってなんだろう
生きがいを失った、ひとり暮らしのTさん
家族の相談から人生相談まで?
「自分の家族だったらどうするんだ?」
生活習慣の改善とは、自分自身の改造計画
診察室だけが治療の場じゃない
注射が痛くないのも患者サービスのひとつ
「奥さんが倒れたら、どうするんですか?」
家族を大切にするということ
大病院信仰はなぜあるのか
名医・良医とは
感謝の気持ちを忘れずに
第7章 かかりつけ医をもとう
かかりつけ医をもったほうがいい人とは
なってからでは遅い慢性疾患
「先生のところにくると血圧が低くなる」
おわりに
著者略歴
[担当からのコメント]
ふだん病院に行くとき、医師がどんな思いで自分に話をしているかということは考えたりしないものです。皆さんの「かかりつけ医」はどんなことを話されるでしょうか。その思いの一端を、本書を通じて感じていただければ嬉しく思います。
[著者略歴]
中川浩司……なかがわ こうじ
1955年東京都墨田区に生まれる。
杏林大学医学部卒。同大学院医学研究科博士課程修了。
専門は循環器内科。
現在、東京都杉並区西荻窪で内科クリニックを開業。
内科認定医、循環器専門医。
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