沖縄エイサーと浄土僧袋中

(著) 御代英資

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作品詳細

[商品について]
―袋中上人の思いは、エイサーという形で今も沖縄に生き続ける―
現在の福島県いわき市に生まれ戦国の世を生きた袋中上人は、琉球に初めて浄土宗を伝えた僧として知られる。尚寧王も深く帰依した上人は、3年にわたる滞在期間で『琉球神道記』と『琉球往来』を著し、浄土宗信仰を琉球の地に根付かせた。伝統芸能として現在も沖縄にのこる「エイサー」は、上人が形づくった盆踊りと念佛歌に端を発している。檀王法林寺をはじめ多くの寺庵を再興し後世に名僧をうたわれた袋中上人の足跡を、主に琉球での事跡を中心に「エイサー」の誕生秘話も交え綴った、知られざる袋中上人伝。

[目次]
はじめに 那覇に残る袋中上人(たいちゆうしようにん)肖像画
第一章 古琉球を写す『琉球神道記(りゆうきゆうしんとうき)』
一 古琉球時代の那覇
二 馬幸明(ばこうめい)との出会い(小説風に)
三 古琉球での取材行脚(あんぎや)
四 儀間真常(ぎましんじよう)の疑問(小説風に)
五 ヲナリ神と祝女(のろ)
第二章 「エイサー」の誕生
一 入明断念
二 桂林寺上棟(けいりんじじようとう)の日(小説風に)
三 唐いもとエイサーの誕生(小説風に)
四 琉球別離
第三章 『琉球神道記』巻第五(抜書き・口語意訳)
まえせつ『琉球神道記』概観
第一節 大社と道教の女神
一 波上(なみのうえ)権現のこと
二 洋(おきの)(沖)権現のこと
三 普天間(ふてんま)権現のこと
四 末吉(すえよし)権現のこと
五 天久(あめく)権現のこと
六 八幡大菩薩のこと
七 天妃(てんぴ)のこと
第二節 神々と人々
一 琉球創世神話
二 キンマモンと神女(かみんちゆ)
三 国王の長寿を予祝するキミテズリ
四 不思議な女たち
五 社会・風俗
第四章 『琉球往来(りゆうきゆうおうらい)』(抜書き・口語意訳)
一 『琉球往来』解説
二 『琉球往来』(上巻)
第五章 知られざる袋中上人像
一話 生い立ちと以八上人との巡り会い(幼時・少年時代)
二話 檀林(だんりん)での日々(修学時代)
三話 若き日の苦悩と布教活動(岩城(いわき)時代)
四話 明国への旅立ち(琉球時代)
五話 檀王(だんのう)法林寺の開創と一切経の収集(京洛(けいらく)・南都時代)
六話 和光同塵(わこうどうじん)になり給う(瓶原(みかのはら)・飯岡(いのおか)時代)
あとがき
主要参考図書一覧
著者略歴

[担当からのコメント]
袋中上人はその著書の中で当時の琉球の習俗・文化についても書き記していますが、その意味で上人の足跡を辿るということは琉球の歴史や文化に触れるということでもあります。そうした視点からもお楽しみいただける本書、上人の生涯とあわせお楽しみいただければ嬉しく思います。

[著者略歴]
御代英資(みよ えいすけ)

1931年、函館で出生。旭川で小・中学校修了。
1955年、早稲田大学教育学部卒業後、出版社に勤務。
1973年、言語情報処理を主業務とする日本アイ・アール(株)を設立。1993年、同社代表取締役を退任、仏教参学の生活に入る。
1996年、佛教大学文学部佛教学科を卒業。1999年、月刊誌『知恩』6月号から「知られざる袋中上人像」を1年間執筆連載。

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