【電子書籍版】奈良時代の国語
(著) 白藤礼幸
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「奈良時代は、その直前の、天武・持統朝に、修史事業があり、柿本人麻呂がいた。『古事記』を太安万侶が書き得たような、漢文とはまた別の、国語を描く方法が工夫された時期と考えられる。その中で、『万葉集』が編まれたのである。奈良時代は、これらの積み重ねの上に、一つの言語文化が結実したときである」(本文より)
本書は、奈良時代語確立の時代背景から、それらに関する資料の紹介、そして奈良時代語の表記・音韻・文法などを解説した一冊。また巻末の「研究文献紹介」では、奈良時代語に関する書籍が多数紹介されている。われわれが今日使用している国語の萌芽期がわかる貴重な書。
【目次】
一 時代概観
二 資料
三 文字表記
四 音韻
五 文法
・副詞
・動詞の活用
・形容詞
・助動詞
・助詞
六 語彙
・音韻変化に伴う語彙の増加
・木簡・古文書の語彙
・植物名語彙
・漢語・外国語
七 文章表現
八 方言
【著者プロフィール】
白藤 礼幸(しらふじ・のりゆき)
昭和一三年(一九三八)生まれ。東京大学大学院修士課程修了。
職歴
茨城大学文学部助教授、お茶の水女子大学教授、東京大学教授、帝京大学教授、二松学舎大学教授を歴任。現在、二松学舎大学客員教授。
編著書
『高山寺古辞書資料』(共著)
『新潮現代国語辞典』(共編)ほか
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