「古事記」を解く:伝説と神話に秘めた古代史の闇
(著) 田島恒
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―荒唐無稽な神話が歴史に変わるとき―
『古事記』は単なる稗田阿礼の語りを文書化したものではなく、太安万侶が命をかけて闇に埋もれた歴史を告発する弾劾の書であった――。
本書は、原典にあたりながら『古事記』の中の秘められたメッセージを蘇らせ、安万侶の思いを現代に伝えようとする試みである。ダイイングメッセージとも言いうる『古事記』の企みを、ぜひ多くの方に読み解いていただきたい。
「目次]
はじめに
序章 古事記成立事情
一節 古事記の時代背景
二節 古事記序文 成立事情
三節 古事記文体の特徴
四節 解決すべき疑問
一章 古事記神代記
一節 天地創造
二節 國土と神々の生成
三節 天の岩戸事件
四節 イザナギの黄泉の國訪問
五節 アマテラス・スサノヲの誕生
六節 アマテラス・スサノヲの対立
七節 五穀の起源
八節 スサノヲの大蛇退治
九節 因幡の白兎と八十神の迫害
十節 オホナムヂの根の國訪問
十一節 八千矛神の恋
十二節 大國主神の系譜
十三節 奇妙な少名毘古那神
十四節 大年神の系譜
十五節 葦原中國の平定
十六節 天孫降臨
十七節 海幸彦と山幸彦
十八節 鵜葺草葺不合命の誕生
二章 古事記天皇記
一節 神武天皇
二節 崇神天皇
三節 垂仁天皇
四節 景行天皇
五節 仲哀天皇
六節 応神天皇
七節 仁徳天皇
八節 履中天皇
九節 允恭天皇
十節 安康天皇
十一節 雄略天皇
十二節 清寧天皇
十三節 顕宗天皇
十四節 仁賢天皇以降
終章
おわりに
使用テキスト
著者略歴
[出版社からのコメント]
『記紀』とひとくくりにされることも多い『古事記』と『日本書紀』ですが、『古事記』はその内容ゆえに史料として扱うことが難しいと考えられることも多くあります。近年では偽書も研究の対象とする考え方もあり、その意味ではこれまで内容から軽視されてきた『古事記』について、本書がもう一度見直す契機となれば嬉しく思います。
【著者プロフィール】
田島 恒(たしま・ひさし)
1939年12月15日生まれ
1962年 広島大学工学部卒業
2014年 広島大学文学研究科博士課程前期修了
(株)日立製作所を経て広島アルミニウム工業(株)に勤務
著作 2002年 古事記の秘密 太安万侶の込めた謎を解く 文芸社
2004年 一寸法師殺人事件 文芸社
2020年 古事記の秘密 改訂版 秘められた謎にみる歴史の真実 22世紀アート
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