「マルクスの資本論」分析:共産主義への必然性を問う
(著) 江島正東
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―空想から現実へ―
20世紀の共産主義の理論的支柱となった『資本論』。社会が持つ歴史的側面に光をあて、精密な論理を展開しながら共産主義社会への必然性を説いたその思想は、しかしながら現実を見たとき必ずしも妥当であるとは言い難い。
本書は、長く会計の分野に携わってきた著者が、会計理論の視点からあらためて『資本論』を具に検討し、共産主義の到来の必然性と、共産主義社会と資本主義社会との類似性について独自の見解を提示すると共に、若き日に触れてきた『資本論』をはじめとするマルクス経済学への想いを中心としたエッセイと、『資本論』の概要を付した作品である。
[目次]
<前編> 随筆・資本論
「資本論との出会い」以下20編
<中編> 資本論分析
第Ⅰ部 共産主義の到来は歴史的必然か
第Ⅱ部 共産主義と資本主義との相違点
<後編> 資本論要約
第1部 資本の生産過程
第2部 資本の流通過程
第3部 資本主義的生産の総過程
主な参考文献
<英語版>
An Analysis of Capital
[Preface]
Part Ⅰ / Is the advent of communism historically inevitable ?
Part Ⅱ / Differences between communism and capitalism
[Epilogue]
[Main references]
[出版社からのコメント]
『資本論』をはじめとするマルクスやエンゲルスの思想は、歴史や経済、社会、哲学だけでなく政治的にも大きな影響を与えたという点で、20世紀最大の思想といっても良いかも知れません。すぐれた思想が、自らの内に潜む誤謬からあらたな思想を生みだすことができるのだとすれば、マルクスやエンゲルスの思想は未だ多くの原石が眠る知の鉱脈であるように思います。本書を一つのきっかけとして、そうした知的な探究のよろこびを多くの方に味わっていただければ嬉しく思います。
【著者プロフィール】
江島 正東(えじま・まさはる)
1946年中華人民共和国(旧満州)・鞍山市生れ、東北大学経済学部卒業。団体職員を経て、2007年退職。その間、公益会計、企業会計に従事。論文に「実践の非営利会計」。退職後、アドベンチュアー・ツアーを趣味とし、旅行記をプログに掲載中。
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