初めての人のための親鸞聖人の救済論――「現世からの救い」が浄土真宗の教えの特色
(著) 紅楳英顕
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―生きてよし、死してよし。その慶(よろこ)びを得るために―
救済論の中で現世からの救いを強調しそれまでの来世中心の浄土教を現世中心の浄土教へと展開した親鸞聖人は、混迷する現代においても未だ輝きを放ち続けている。本書はそんな親鸞聖人の教えの深さと尊さを、平易な言葉でどなたにでも分かりやすく解説した浄土真宗入門書である。自力の道から他力の道に進み浄土真宗を伝道した親鸞聖人の生涯から現代の課題である宗教と医療・生命観の問題まで、どう考えどう生きるべきなのかを親鸞聖人の教えから指し示す現代人必読の啓蒙の書。
【本書はHPにて英語、スペイン語、中国語、ロシア語でも掲載しています。】
紅楳英顕の真宗教室HP→http://e-kobai424.sakura.ne.jp/
[目次]
は じ め に
第一章 親鸞聖人の生涯
第二章 親鸞聖人の教え
第一節 親鸞聖人の教えの基本的立場
第一項 深い自己内省(内観)
第二項 本願観
第三項 浄土三経観
第四項 出世本懐論
第五項 教判論
一、二双四重判
二、真仮偽判
第二節 親鸞聖人教えの救済論
第一項 真実の利
第二項 悪人の救い
一、悪人正機説
二、悪人正機説の始祖の問題
第三項 現世からの救い
一、現生正定聚
二、臨終来迎の否定
三、無碍の一道
四、疑心往生と生涯不決定の問題
第四項 往生と成仏
一、往生の二義
二、現世往生と現世成仏の問題
三、自性唯心の否定
四、往生即成仏と還相廻向
第三節 親鸞聖人における信心と念仏
第一項 信心
第二項 念仏(称名)
第三項 信心正因・称名報恩批判説の問題
一、親鷺聖人と蓮如上人の称名報恩説
二、『教行信証』「行巻」の「大行とは無碍光如来の名を称するなり」について
三、信心のある念仏(信後の念仏)と信心のない念仏(信前の念仏)について
四、真門念仏実践の問題について
第三章 親鸞聖人の教えと現代
第一節 宗教と医療
第二節 真宗の生命観
主要参考文献
著者略歴
[担当からのコメント]
仏教の教典は漢文の影響もあって、とかく難しい言葉が並んでいて理解が難しいと思われる方も少なくないかも知れません。内容のレベルを落とすことなく分かりやすい言葉で私たちに語りかける、そんな仏教書をお探しの方にとって本書はぴったりの作品であると思います。生きることに悩み迷う全ての方に、ぜひ手に取っていただきたい一書です。
[著者略歴]
紅楳英顕(こうばい えいけん)
1941年 大分県に生まれる。
1969年 龍谷大学大学院博士課程真宗学専攻単位取得。
1972年 浄土真宗本願寺派(西本願寺)宗学院卒業。
浄土真宗本願寺派の国内留学により京都大学宗教学研修員、
浄土真宗本願寺派伝道院(現・総合研究所)研究員、相愛大学教授等を経て
現在、浄土真宗本願寺派司教、相愛大学名誉教授。
著書『派外からの異説について』(浄土真宗本願寺派出版部)、『続・浄土真宗がわかる本』(教育新潮社)、『浄土三経往生文類(広本)講讃』(永田文昌堂)、『真実の救いの世界』(探究社)、『親鸞聖人の念仏論』(永田文昌堂)等。
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