心理学が明かす心のメカニズム―行動主義から認知心理学まで―
(著) 高田理孝
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[商品について]
―人間を知り理解するために、心のメカニズムを明らかにする―
実験心理学や学習心理学、認知心理学などに代表される科学としての心理学は、その歴史の中で人間について多くの知見をもたらしてきた。本書では、十分な人間理解を導くうえで欠かすことのできないこの心の働き・メカニズムを、20世紀初頭にアメリカで興った行動主義からビューラーやピアジェの発達理論まで、心理学の歴史を繙きながら分かりやすく解説していく。ともすれば臨床に偏り過ぎる現在の心理学にバランスのとれた人間理解をもたらす、示唆に富む一書。
[目次]
改訂版まえがき
初版まえがき
第1章 行動主義者が考えたメカニズム
第1節 古典的条件づけ
1)パブロフ型条件づけ
2)般化と分化
3)消去と自発的回復
4) 応用
第2節 オペラント条件づけ
1)スキナー型条件づけ
2)強化と罰
3)強化スケジュール
4)応用
第3節 社会的学習理論
1)観察学習
2)モデリング
3)代理的強化
第4節 学習の諸法則
1)言語学習
2)問題解決
3)運動学習
第2章 認知心理学者が考えたメカニズム
第1節 記憶・情報処理の枠組み
1)多重貯蔵理論
2)作動記憶
3)処理水準
第2節 コントロール・プロセス
1)選択的注意とパターン認知
2)メタ認知と記憶方略
第3節 知識の構造
1)複数記憶システム論
2)意味記憶
3)スキーマ理論
4)自伝的記憶
第3章 メカニズムに個性をもたらすもの
第1節 パーソナリティ
1)場理論
2)性格の構造論
3)気質の類型論
4)特性論
5)パーソナリティの測定法
第2節 知能
1)知能のモデル
2)知能検査
第3節 動機づけ
1)欲求の階層
2)外発的動機づけと内発的動機づけ
3)達成動機
4)原因帰属
第4章 メカニズムの発達
第1節 発達の理論
1)遺伝と環境
2)発達段階と発達理論
第2節 発達の様々な側面
1)身体の発達
2)知性の発達
3)社会性の発達
4)情動の発達
5)情動の混乱
第5章 データを分析する
第1節 記述統計
1)分布を表示する:ヒストグラム
2)分布を記述する:平均・最頻値・中央値・標準偏差・標準得点
第2節 統計的仮説検定
1)統計的仮説検定
2)t検定
3)相関係数
4)分散分析
付 表
主要引用・参考文献
著者略歴
[担当からのコメント]
人間のもつ心をどう理解すればよいのかという疑問は、遥か昔から人類が抱えてきた普遍的なテーマと言えます。この難問に心理学がどう取り組み何を明らかにしてきたのか、本書を読めばその道程を一望することができます。自分を知り人間を知る知的探究の書として、多くの方にご活用いただければ嬉しく思います。
[著者略歴]
高田 理孝(たかだ・みちたか)
1979年 筑波大学大学院博士課程 単位取得退学
現 在 都留文科大学名誉教授
(主要著書)『エピソード記憶論』(太田信夫編 共著)誠信書房
『基礎心理学講座I 基礎心理学』(詫間武俊編 共著)八千代出版
『人・心・行動』(共著)宣協社
『記憶の心理学と現代社会』(太田信夫編 共著)有斐閣 他
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