“くだもの”と共に歩みし わが人生のひとこと
(著) 落合政文
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私は世にいう古稀の年も過ぎ、すべての勤めを辞し、家庭菜園の管理に精を出す日々を送っております。こうした中で、自らがこれまで辿り来た道のりを振り返りながら、なにがしかの自分の記録を残したいと考えました。
私は、長年に亘って果樹に関する試験研究に携わってきましたので、果物のおいしさ、果物にまつわる色々な話題を知ることができました。これらを広く話題にし、消費への関心の一助にしたいとの思いから、福島民報「みんなのひろば」への投稿を思いつきました。
果物の話題のほかにも、農業や社会的な話題など、時々に応じて様々なテーマについて私見を開陳してまいりました。これらをまとめて第一編「みんなのひろば」とし、さらに農業の専門誌に寄稿した拙文もあり、これらを第二編「農業への提言」としてまとめました。いずれも発表の年代順に収録しました。
私の日々の歩みの中に、人生という経験が積み重ねられ、心に湧いてきた思いを率直に文にしてきました。全体を通して読んでみると、文体は様々、内容は未熟にして単純ながら一途な気持ちが現れていると思います。(まえがきより)
【著者プロフィール】
落合 政文(おちあい・まさふみ)
昭和12年、福島県安達郡旭村(現、二本松市百目木)に生まれ、父親の転勤とともに県内を転居し、双葉郡苅野村(現、浪江町苅宿)に定住。昭和31年3月双葉高等学校卒業、同年4月岩手大学に進学、昭和35年3月岩手大学農学部農学科(植物病理学専攻)卒業。
昭和35年4月、福島県職員に採用、同年7月より果樹試験場(当時は園芸試験場)勤務となり、一貫して果樹病害の研究に携わる。病理昆虫部長、副場長、場長を歴任し、平成10年3月定年退職。その後、クミアイ化学(株)東北支店の技術顧間、県立農業短期大学校の非常勤講師として勤務、平成19年5月にすべての職を辞す。
研究功績及び著書
昭和56年12月、「モモ灰星病の生態ならびに防除に関する研究」で、北海道大学より農学博士号授与、昭和61年6月、全国農業試験場長会長より研究功労賞授与、平成12年11月、植物防疫事業50周年記念大会において植物防疫功績賞授与。
著書に「ちょっと一服 くだものの話」(自費出版、平成10年9月)、
「誰にでもわかる植物病理学」(自費出版、平成14年2月)、「果樹農業の新たな発展を求めて一福島県の現状に即して一」(ふくしま地域づくりの会編、八朔社、平成14年6月)、「福島県におけるモモ穿孔細菌病の発生の特徴と防除対策」(社団法人福島県植物防疫協会 病害虫防除シリーズ第3集平成15年3月)、「日本ナシニ十世紀の栽培と黒斑病の話」(自費出版、平成18年3月)、「ふくしまくだものの話」(歴史春秋出版株式会社、平成18年4月)などがある。
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